おはようございます。けうです。
「フードテック革命 世界700兆円の新産業『食』の進化と再定義」を読んでいます。
前回の記事はこちら。
>>フードテック革命を倫理と経済から見ていく
今の世の中は急激にウイルスによって変化させられています。
その中で、それと共にどうやって私たちが変わっていけばいいのか。
流れに加わりながら、さらによりよい状況になっていくにはどうしたらいいのか。
時代の変わり目である今の世の中にそって、フードテック革命が起こそうとしていることを今回は説明していきます。
この分野や世の中の流れを知ると、そこには私たちが今まで貯めてきた経験や知識が生かせる場所であることがわかってきます。
世界最新のテクノロジーを駆使しても、それが叶えたいのは人間が根本的に持つような欲。
そう思うと、テクノロジーだからわからない、といったことではなく身近になってくるので、自分のこととして考えられてきます。
2021年食の最新テクノロジーが注目している5つの領域
今の時代において特に変化が激しい、または関心が高まっているテーマを5つ取り上げていきます。
②エンタメとしての料理
③代替プロテインの拡大
④フードロス対策
⑤最前線ワーカー支援
Food as medicine(医食同源)
今の時代、健康への注目が高まっています。
2020年4月の時点での統計によると、感染者数10万人当たりのおおよその死亡率は、白人が4人、ラテン系が4人、アジア系が5人なのに対して、黒人は14人に跳ね上がると記載されています。
これは黒人に貧困層が多く、安価な加工食品を多用する食生活から肥満・糖尿病の持病を抱えている比率が高いことが要因の一つとして挙げられている。
食べ物が安く食べられるけれど栄養がない。
この現象は「フードデザート」と呼ばれる社会課題です。
手軽に食べられるけれど、その代償として自分の身体を傷つけているということがわかってきました。
なので、この分野では食べ物を食べられればよいものから、医療と結びつけて考えていきます。
例えば、医師が薬の代わりにおすすめの食材を提供する仕組みがすでにあって、これを「処方食」として売り出しているスーパーがあるそうです。
私たちは食品を買う時に、栄養の説明は受けますが、それが実生活にどう結びつくかという知識がそこまで提供されていないのかもしれません。
なので、テレビでこの食品が健康にいい!と報道されると、その食品だけが売れるという現象があります。
でも、その食材だけが良いということはなく、同じような栄養を含んでいる食品は他にもあります。
人の体は取り込んだものを自分の身体に吸収できる形に変えるからです。
全体的な知識が身近になってくれば、取りざたされたものだけが売れるということもなくなるかもしれません。
そうなれば、食全体の産業がうるおうことになります。
Home Cooking for Reconnect & Relax(エンタメとしての料理)
家で料理をするのが楽しい。
このように家にいることが増えてくると、料理を作ることに関心がいくそうです。
料理がエンターテイメントになっている現状が増えています。
毎日の料理が新しい体験になる。
また、人と接することができれば、家に閉じこもっていても社会と交流がとれる場所になります。
家に閉じこもるということは、家の中身が見えないことになります。
パンデミック以前は、子育てでは外で遊ぶことが推奨されてきました。
体を動かしたり、人と交流をとったりすることが重視されていたからです。
でも、今は命を守ることが重要視され、家にいることが推奨されることもあります。
そんな中、従来の外で遊ぶことで得た役割をキッチンがになうこともできるかもしれないと期待ができる分野です。
家の中身をこれによって可視化することができます。
監視やプライバシーという面もありますが、それとは逆に家庭の見える化によって不健康な状態が対処できるようになる、ということです。
例えば、虐待であったり、ストレス過多である状況を改善します。
代替プロテインの拡大
代替プロテインとは、今までお肉を食べていた人が植物で作られた「お肉」や昆虫でつくられた「お肉」などを食べるようになってきたということ。
従来は、大量の家畜の飼育環境がよくないことからお肉を食べない層がいたのですが、他の面も出てきました。
家畜からのウイルス感染を危惧している面がでてきたのです。
これによって、代替プロテインの需要が伸びてきました。
「また、大量の家畜の飼育を必要としないという意味では、培養肉開発への期待も高まっている。培養肉はもともと牛を2~3年かけて育てるよりも、(現在の技術では)数週間で肉の塊を培養できるという圧倒的な効率性から、注目されている技術である。」
あなたはこう思うかもしれません。
(この食品を食べると私の体に悪いかもしれないし、何が起こるかわからない。)
この視点は外せないのですが、現状を変えるために新たにそれに取り組んでいくという視点は必要です。
今でも、感染予防で予防接種をするか、しないかというのはその視点になってきます。
Food waste solution (フードロス対策)
食品の3分の1が廃棄されているという事実。
これを改善しようとする技術が冷凍技術であったり、人々の食の需要を結び付けるプラットフォーム(必要なときに必要な人に届くシステム)の強化などがあります。
物理的につながることが難しくなった現在の状況で、この分野は特に関心が集まっています。
Frontline Solution(最前線ワーカー支援)
医療機関やスーパーマーケットなど、パンデミックのときも仕事を強要されて「最前線ワーカー」となってきました。
でも、これだと命の差別化という観点がどうしても出てきてしまいます。
パンデミックのときに出歩くのは危ないとされていたけれど、そうは言えない分野があったということ。
これらをテクノロジーで緩和していこうとする技術です。
2021年食のテクノロジーで見ていきたい5つの領域-まとめ
これら5つの視点を説明してきました。
テクノロジーを目的ではなく手段として見ていく。
生活を良くするための道具として見ていく視点が求められているということ。
それは今までの文化継承という視点に新しく創造するという視点が加わってきます。
なので、私たちの経験や今までの知識がテクノロジーに結びついてくる。
「キッチンの位置付けの進化」とは、家族の生活スタイルの変化と歩調を合わせながら、ゆっくりと変化していくトレンドである。
私たちの生活もゆっくりと自然に変化していきます。
最先端技術が私たちの生活に結びついているというのは、自分の生活もそこに結び付けてみたくなりますね。
では、お聞きいただいてありがとうございました。