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頭の回転が速い人の話し方とは-戦闘思考力を鍛える。

おはようございます。けうです。

 

岡田斗司夫さんの「頭の回転が速い人の話し方」という本を読みました。

 

なぜこの本を手にしたかというと、私は人と話すのが苦手なんです。

現にこのヒマラヤでも、原稿を書いてからしか話すことができません。

なので、少しでも話せるようになりたいと思って手に取ってみました。

哲学でも対話が大事だと言われているので、哲学にも関係することです。

 

私が読んで思った事。

哲学の対話の形式に近いことを述べているのではないか、と思いました。

 

では、順を追ってどうすれば会話力が上がるのかというのを追っていきたいと思います。

ユニバーサル・トーク力を鍛える

まず一章「なぜ、あなたの話は伝わらないのか?」

という疑問と共に、「ユニバーサル・トーク」という考え方をすればいいんだよ、と語ります。

私たちはまったくの他人に話すときと、親しい人と話すときで話し方を変えています。

親しい人には、あれがそれで、だから良かったんだよ。

というように、共通理解が多くあります。

親しくない人の場合は、あれ、それの説明をまずは入れます。

このような共通理解がある、ない、という状態がまず会話にはあります。

人に話が通じない人は、この共通理解を相手もしているのだと思い込んで話してしまうので、相手に伝わらないと述べるのです。

 

この「ユニバーサル・トーク」というのは、どんな人にも通じるような会話です。

なので、ユニバーサル・トークという普遍的な話し方と訳される呼び方をします。

相手は宇宙人だ、自分とはまったく違う。

そのような前提を持って話すようになると、まずはユニバーサル・トーク力が上がると筆者はいいます。

あなたの話が伝わらないのは、他者を意識していないせいなのです。

相手の意見に共感することのメリット

次に、「なぜ、あなたの意見は共感されないのか?」という疑問を筆者はたてます。

なぜ共感されないかと言うと、自分が共感していないからだと言うのです。

人は誰しも自分と違う意見を持っています。

なので、対話をするには相手の話を聞くということが前提となっています。

じっくり相手がどのように思っているのかを聞く。

その上で、自分から相手の意見に共感してから自分の話をすると、自分の話も共感してもらえると言うのです。

相手も共感から自分もする、というのは当たり前に思われるのかもしれませんが、捉え方に少し違うところがあります。

まず、相手の共感を示してから、自分の意見を言う。

すると、その自分の意見に相手への共感が入っています

相手は私の意見を取り入れてくれた上での意見なのだ、と思うというのです。

ある意見に対して、自分の意見が取り込まれていると感じると、人はそれを共通の認識、共通の結論だと思いやすくなります。

なので、話が伝わりやすくなるというのです。

私の意見も持っているけれど、その上で相手の話も取り入れている。

そうなって来れば、相手も共感してくれるのです。

 

つまり、相手を共感するから自分も共感してもらえるのではなくて、相手を共感したから自分の意見に相手の意見をすでに取り入れて話している、ということです。

共感してもらうのではなくて、自動的に共感するような結論を述べているのです

 

次の章では「『話し方』を武器にする」を話していました。

戦闘思考力の3つの要素

ここで筆者は戦闘思考力を上げることが必要だと話しています。

戦闘思考力というのは岡田さんが考え出した言葉です。

この戦闘思考力は3つの要素から成り立っています。

①ハイパワーの思考力

②どんな価値観にも合わせられる応用力

③強く頼れる自己

ハイパワーの思考力

まずハイパワーの思考力なのですが、これは頭のギアです。

自分の中で早く話す、遅く話す、中ぐらいで話すことを使い分けられるようになろうという提案です。

・トップギア

・ローギア

・ミドルギア

この3つです。

まず早く話すトップギアの場合、何か質問をされたとしたらとっさにすぐに話す能力です。

例題として、「なぜラーメンにはなるとがのっているのか20秒以内に3つ理由をのべよ。」

とありました。

この3つ出せることが重要で、内容は問いません。

これがトップギアの場合です。

私が意外に思ったことが、この早く返答をするというのは、正確性や回答の信頼度が落ちると岡田さんが述べているということです。

早く切り返した言葉は薄くなっていると述べているのです。

速い場合は返答内容が薄くなる。

一般的にテレビなどを見ていても、頭の良い教授の切り替えしが早いということはありません。

教授は相手の質問を受けて話す場合にゆっくり話している印象が多いと私は感じることがあります。

この薄くなっている、を受けて次の遅く話すに向かいます。

 

濃い内容にするには遅く話せばいい、ローギアに移せばいいというのです。

思慮しながら話すと、人は自然と返答が遅くなるのだと述べます。

人の意見を聞きつつ返すので、理解するには時間がかかるのです。

遅くなりすぎると自分の話ができなくなるので、そこで出てくるのが中くらいの話の速度です。

相手の話を聞きつつ、自分の話も聞いてもらうようにするのがミドルギアです。

どんな価値観にも合わせられる応用力

頭の回転が速い人というのは重量感がない、と岡田さんは述べます。

それは、人の話を聞けないからです。

人にはみんな違った意見があるのに、話の速い人は相手の意見すら、相手が話す前に要するにこういいたいんでしょ?と要約してしまうのだ、と。

そして、この早い遅い中くらいを操れれば、次の相手の価値観への合わせ方が上手くいくといいます。

話を聞いて、相手がこのような意見だと把握する。

そして、自分の伝えたいことももれなく伝えられるようにする。

口数を増減させるのは、「相手の言いたいこと」と「自分の言いたいこと」をすり合わせるためだそうです

ギアを操ることが人に価値観を合わせていく応用力です。

強く頼れる自己とは

次に、強く頼れる自己、というのは相手の言葉に傷つかない自己を作る、と言います。

相手がどんなことを言ってきたとしても、相手が言いたいことを見極めます。

何を言われても平気な自己を作っていくのです。

もし、途中で傷ついてしまうとその傷つきによって相手を傷つけたり、相手の言葉を聞けなくなってしまったりするからです。

ここでは、自分の正しさと相手を守る責任感、というのが強く頼れる自己とありました。

相手にこんなことを言われたからといって、意見をそこまで変えることはしません。

私の意見は元からある場合に、相手への共感を入れつつ自分の意見を話すのです。

相手の意見を読み取った上で、私の意見も伝える。

初めにいったユニバーサル・トークがここでも生きてきます。

頭の回転が速い人の話し方-まとめ

まとめると、ユニバーサル・トークを鍛える。

戦闘思考力を鍛える。

今回はこれについて話しました。

頭の回転が速いから頭が良いわけではない、という主張にはなるほど、と納得させられました。

脳は言い訳をするという、インタープリンターや、話を形作る脳の回路の話などを思い出しました。
>>インタープリンターの回はこちら。
>>失語症の話はこちら。

流ちょうに話していたとしても、そのように流ちょうに話しているからこそ矛盾点が見つかってしまうことがあるのだということ。

よくよく話を聞くことで矛盾点を発見してしまうことが私はあるんですが、早くとか上手くしゃべれないからといって、頭の良さを切り離していくと、自分を信じられる力が増すのかな、と思いました。

 

では、お聞きいただいてありがとうございました。

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