おはようございます。けうです。
「フードテック革命 世界700兆円の新産業『食』の進化と再定義」を読み終えました。
特に印象的に残っている言葉とこれからもっとフードテックについて私が知りたくなったことなどを紹介していきます。
本では食に関わるトップ層の人々のインタビューが載っています。
その中で、どきっとさせられるような、刺さる言葉(名言)を紹介していきます。
名言からみる価値観
「どんなものを食べているかを言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言い当ててみせよう」美食家ブリア・サヴァラン
この言葉自体には少しドキッとさせられましたが、次の言葉とセットになるとさらに刺激をうけます。
「今の機械化・効率化・便利さの追求の先には、人は『賢くなくなる可能性』が存在する。」
「人間の動物化というのは、考えることなく与えられたものを食べてしまうことだ」と本で述べられています。
もしあなたが食べているものを言えなかったり、言えたとしてもなんとなく食べていたとしたら、それはすでに賢くなくなっていて、動物化している可能性があるということです。
本では、「もっと食の多様な価値を深く考え、世界に伝えていくことが重要ではないか」と書かれていました。
実際に、人は見ていないものを考えられていなかった例を上げます。
例えば、今のウィルス恐慌です。
今のウィルス恐慌は「見えないものを見えるようにする」力を刺激したのではないかと本に書かれています。
世界に存在していたウィルスや見たくなかった現実が可視化されると、世界が変わっていくという例にもなっています。
知ると変化が起こるということをしめしているのかもしれません。
私たちは価値観を知ることや作ることで、次の行動を変えます。
私はこの名言を聞いて、食べ物に意味を持ってみようかなと思いました。
「今日飲んだプロテインは筋肉を作るため」とかですね。
他にも価値観を変える名言を紹介します。
「あなたは何のために仕事をしているのだろうか」
・世界仕事満足度調査で、日本は世界35か国中「最下位」(Indeed調べ、16年)
・日本の正社員は世界26か国中、最も「やりがいを感じていない」(Linkedin調べ、14年)
「自分ゴト化」(自分のこととして考える)して働ける食産業を目指すとしたら、この日本の価値観をみていくことも必要とされてきます。
仕事を自分のこととして考えられない価値観にいるとすれば、私たちは何を自分の価値観として感じているのだろうかと改めて自分に問えると私は考えました。
それは、ただ単純に他に重点をおいているわけではなく、他の何に対しても価値を感じられていない場合があるからです。
日本にはニヒリズムが浸透していると言いますが、その場合、何に対しても価値を感じにくくなります。
毎日食べている食事に関してならば、身近なこととして価値をまずは感じやすいのではないかと私は感じました。
一番身近なものから、自分の価値観を作り出していく訓練をする、という発想です。
では、この価値についてさらに詳しく扱っていきます。
価値の移り変わりの中身
フードテック革命では、人の価値観を変えなければいけない転換期に来ているといいます。
例えば、今までの食の経済のあり方だと、地球に対しての負担が大きいからです。
そして、この価値についてですが、身近なところでも私たちは時代の影響を受けています。
例えば、家事について。
「家事=負担・時間を奪うマイナスなもの」という位置づけが高度経済成長のころからなされて、「家電=自動化」に切り替わってきた、と本で述べられていました。
そして、これからの発想でこの価値観を変えたいと本では述べられていました。
料理で得られる満足度が「料理体験」+「料理スキル獲得」+「空いた時間で好きなことができる」という、料理自体の時間が短縮されなくても満足度を高くする価値観に変える。
このような価値観の変容を目指しているとありました。
人は思考によって行動を変えられることを示されている例です。
例えば、食べることに価値を置くよりも、この場合は食べ物を作る過程により価値を置きます。
一日に3回ある食事ということを意識する。
食事をより大切に思う。
すると、食事に意義が生まれやすくなると述べられていました。
価値観を変えようと言っていますが、変えるための意義を紹介します。
価値を変える意義の具体例
フードロスをよく思わなくても、それが実行できていないという例です。
「食材を廃棄することが心苦しすぎて、廃棄を減らそうと努力したら、その結果売り上げが激減した。慌てて廃棄率目標を元に戻すと、瞬く間に売り上げも元に戻った。経営者という立場で考えると、廃棄率を高める方策しかない。つらいこれが現実だ」
利益追求の個別最適化が、社会全体で見るととてつもないマイナスインパクトを生み出しているけれど、それぞれの主体は必ずしも悪い行いをしているわけではない、と本では述べられています。
「フードシステムを最適化するには、短期的には局所的にWinnerとLoserが生じることを理解すべきである。でもそこで止まっていては問題を解くことはできない」
私たちは価値を選択しながら、行動しているとわかります。
価値を考えていくことに関しては哲学が役に立つと思われました。
価値の元を考えていくからです。
価値に対して哲学がになう役割
フードテックは手段にすぎず、そのあるべき目的は「食および料理を通じて、生活者と地球にとって明るい未来を作り出すこと」であると本で述べられています。
フードテックがすべてではなく、テクノロジーが生活の一部として私たち個人が使いこなせるようになることが目的です。
自分たちで「創りたい未来」を思い描くこと。
「未来を予測するのに最善の方法はそれを発明することだ」と本にありました。
発明するというのは、価値を考えていくこと。
それは発明とは言っていても、既存のものを他の視点からみることでもあります。
フードテック革命と価値観-まとめ
「人は食事から作られる」と誰の名言かはわからないですが、私はこの言葉を思い出しました。
食はとても身近なコトです。
それを食べる自分の身体から、それが地球規模に対して考えれれることにもなります。
この意識を持つと、食に関しての価値観をもちやすくなると感じました。
「食べ物を身近に考えていく価値観」から、遠いような「地球規模」のことも身近に考えられるのではないかと思ったのです。
では、お聞きいただいてありがとうございました。