おはようございます。けうです。
今私は「わたしはどこにあるのか」という脳科学講座の本を読んでいます。
私たちは感情の理由をつくり上げる。
感情は原因をインプット情報から結論を出す
1つの実験を紹介します。
1962年、スタンレー・シャクターとジェリー・シンガーの実験で生理的興奮と認知的要因の組み合わせで情動が決定することを証明する実験を行ったそうです。
被験者を二つのグループにわけて、視覚系への影響を調べるためにアドレナリンを注射します。
1つのグループには副作用として発汗、震え、のぼせが起きると説明しておくけれど、もういっぽうのグループには何も知らせません。
そして、被験者の前に実験者側が用意した人物が登場し、上機嫌なあるいは激しく怒った態度をとります。
副作用について知らされた被験者グループは胸のドキドキの症状を注射のせいにしました。
もう一方の知らされていないグループは環境のせいにしました。
アドレナリンが注射されていないことが前提なので、理由がわからないときは人はその理由をなんとか作ろうとすることがわかったそうです。
その中で、右半球と左半球が分離した患者さんは、右半球でグラビアの写真をみて、感情的に笑ったそうです。
でも、言語を司る左半球ではみていないから、その笑った理由をおかしな機械のせいでグラビアのことを知らないので理由としてそれをだせないということがわかったそうです。
これを解釈していくと、私たちが言葉を知ろう、知識を知ろうとするのは、自分の感情をわかるようになるため、という目的にもできますよね。
いろんな情報がないと、私がなぜ笑っていたのか正確な説明ができない。
右脳と左脳の結びつきを強くとは
そして、もっと考えさせられたのが、分離脳患者でも唯一脳の一つの繊維がつながっていた患者さんは片方に「HEAD」もう片方に「STONE」という単語を提示すると、ヘッドストーンの絵を描くことができたようです。
繊維の一つでも脳が推論することができた。
脳の繊維一つというのは、今ならグリア細胞なのではないかと推測できますよね。
繊維でも繋がることができる反応です。
さらに、興味深かったのは分離脳患者さんはよく頭を動かすのだということ。
左右の視野の視覚情報が右半球と左半球の両方に入るようにするため。
ADHDの分析
ちょっとADHDという多動性障害を思い出します。
どうして動くのか、というのに、脳の思考を潤滑にするため、といえそうです。
さらには、どうして運動がいいの?という回答にもなりそうです。
脳の接続の為に、自分が動こうとしているのかな、と。
だから、子どもでADHD、大人でもADHD傾向のある人は体を動かそうとしている。
なぜ障がいというかというと、その間になにかしらの不備があるから。
もし不備がなければ障害とはいわずに個性になるんですよね。
もし、身体を動かすことで困ることがない環境ならば、それは障がいにはなってこない。
さらには、思ったことを口に出すのも同じ効果があるそうです。
左半球の情報を音声にして右半球に届けようとしている。
私はよく独り言を言うんですよね。
でも、なんで独り言を言うんだろうって不思議に思っていたんです。
どうしてわかりきったことをまたいんだろうって。
この発想は一秒前に思いついたものなのに、あ、そういえばこうだ!
みたいに今思いついたように言う。
なんか、自分で自分を演技しているみたい、と思うことがときどきあるんですよ。
だれもいるわけではないのに、そんな動作をする。
もしかしたら、脳の動きが不十分だと自分で感じているから、声にだして脳の隅々まで認識させるのかもしれないですよね。
自分の声を聞くことで要約理解する部分があるのかもしれないです。
インプット以上の説明ができない。
もしかして、自分が声に出すことで反応する部分があるとしたら、そこが自分の全体のインプット部分になるのかもしれないです。
今、音声メディアが流行っていますが、意識していない部分での脳の活性化も期待できますよね。
哲学者の散歩とは
さらに哲学者の散歩もこの理論で言えば体を動かして脳の回路をつなぎ合わせるという役割を担うかもしれません。
脳の一部がわかっていたとしても、他の部分はわかっていないかもしれない。
だから、身体を動かすことで脳全体が理解できるようにする。
私はよく理解が遅れてやってくることがあります。
あ、あのときの意味はこういうことか!と、よくひらめき体験を起こすんです。
でも、これって物事を忘れて思い出そうとして思い出す。
この行為と同じことが起こっているらしいんです。
なので、アハ体験したい場合に物忘れをしてたらそれを思い出すことは感覚としては一緒みたいです。
そして、私は他のひとにもひらめき体験ってあるのかと聞いたことがあるんですけど、起こらない人には起こらないみたいなんです。
それは脳から踏み込めば、その神経回路が強く結びついていてそのような疑問が起こらないと言うこと。
もう情報が脳のすみずみまでいっているということです。
でも、様々な分野を網羅している人というのはいないので、少しは起こってくるのかな、と思います。
そして私はよく感情がわからなくなるときがあるんですが、きっと言語(左脳)と感情(右脳)の結びつきが弱い。
だから、分かるために情報を得ようとするし、独り言をいうし、身体を動かしてしまうのだということ。
ちょっと変人に思われないように隠れてやりますけどね。
最近やっと自分の感情を強く意識したり、願望を抱いたりしています。
それまでは意識はできていなかったのかもしれない。
そこに焦点があたっていなかった。
ASD患者さんは偏桃体がもともとは通常の人と同じ大きさなのに、年月とともに小さくなる傾向があるみたいです。
それはもしかすると、意識できなくて感情が発露できなくて、そこが機能しなくなっていくということなのかな、と思いました。
さらに言えば、人はアウトプットをするとよく覚えられると言います。
それは右脳情報を左脳に置き換える作業をすることで、脳全体にそのものごとを伝えることにもなるのかな、と思いました。
では、今日もお聞きいただいてありがとうございました。