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グリア細胞とIQの関係「もうひとつの脳」から。

おはようございます。けうです。

 

「もうひとつの脳」ニューロンを支配する影の主役グリア細胞

を読み終えました。

 

この話は天才物理学者アインシュタインの脳の研究から始まっています。

IQとアインシュタインの脳

IQの結果からすると、アインシュタインはそこまで高くなかったのではないかと言われています。

アインシュタインは学校での成績があまり良くなかったようです。

それでも、落ちこぼれではなく、普通レベルで、フランス語などは6評価中の3だったそうです。

そして、就職では物理と関係がない特許局の仕事についていたみたいです。

しかも、就職浪人を2年したとか。

 

そんなアインシュタインは空想で思考実験をよくしていたと言います。

光の矢にのっている夢を授業中に見たのだとか。

物理の発想はいろいろと閃いています。

 

アインシュタインの脳は他の一般の人の脳と、構造上では変わりがなかったそうです。

では、何が違っていたかと言うとグリア細胞という今は「ニューロンの接着剤」といわれていた細胞だったそうです。

この細胞は普通の人のより倍はあった、しかもちょっと15%ほど普通の人より脳が重かったといわれています。

グリア細胞が発見された理由

このグリア細胞なんですが、もうひとつの脳と呼ばれる以上に多様な動きをしていることがわかってきているそうです。

それは、この細胞がニューロン自体すら作っているのではないかと言う見解があるからです。

確かに、ニューロンよりニューロンの周りにある細胞のほうが多いですよね。

それがニューロンを操作していると考えても不都合はありません。

 

昨日は電子顕微鏡の発見でこのグリア細胞がわかるようになってきたと言いましたが、さらに、数年この細胞が無視されてきた原因があったんです。

 

それは、この細胞は電位によってはそこまで反応しないということ。

電気刺激によって図られるのはニューロンなんですが、このグリア細胞はカルシウムイメージング法というような特別な操作によってしか反応を見ることができなかったようです。

 

しかも、時間的な制約をうける。

ニューロンは電気の速さで反応をして、反射すら司っていますが、この細胞はじわーっと反応するようです。

この著者フォールズ博士が調べようとして、反応がない、と落胆した次の瞬間にだんだん反応が広がっていったそうです。

この意味で時間的制約をうけない反応ともいいそうです。

IQの測定の仕方とグリア細胞

ここで、考えたいのが私たちはIQを時間で測っているということ。

今では、脳の反応の画面をみただけでIQがわかるらしいんです。

それはある刺激にたいしてそれが反応してまとまりのある神経に到達する速さだとか、収束率だとか、そのようなものである程度IQがわかるそうです。

 

例えば、計算をしてその答えがあっているかどうかの速さで私たちはIQを測る一因にしていますよね。

このように画面で見られるようになってきたということです。

 

でも、このグリア細胞を考えると、じわーっと反応するんですよ。

このグリア細胞が多いからと言って、その頭のよさは時間でははかれない。

 

さらに、このグリア細胞は「良い」働きも「悪い」働きもするそうです。

この良い悪いというのはその人の価値観に基づきます。

例えば、ピアノの演奏家だったらそこに秀でた能力を開花させていくようにグリア細胞が仕向ける。

その才能が開花する反面、指が滑らかに動く反面としては指が滑らかに動かないという要素をなくすということ。

つまり、何かを得意になることは、その分、その何かについて頭を使わなくなると言うこと。

正解を導き出すと、その正解を効率よくできるようにニューロンも働きますけど、グリア細胞もその手助けをするということ。

 

他にも、選択的に音を聞き分けることが私たちにはあります。

雑音の中で雑音を省いて、相手の声が聞こえるようにする。

でも、もしかしたら、その雑音を聞き取れることがすごいとする価値観があったとしたら、私たちはその雑音すら聖徳太子のように聞こうとする能力を伸ばすのかな、と。

だから、よく頭をよくするにはどうするのか?とありますよね。

 

簡単な算数の問題を繰り返すとか言いますけど、おそらくそれを続けることによってその行為自体は早くなります。

その神経回路が強化されるんです。

結果として、その計算は早くなって、その分IQ結果は高くなる。

でも、頭がいいというのはIQ結果とは別の面があるということ。

 

もし、アインシュタインのような発想力を高めたいというような全体的な頭がいい、を実現するのには計算ではない、ということなんです。

 

では、なんなのか、なんですけど、グリア細胞が出来上がるのは20歳といわれています。

抽象的な思考だとか、そういう理解をするようになるのがちょうどその成人になる年齢。

その間に自分の好きなことをすれば、その好きなことの経路ができやすくはなるということ。

でも、20歳すぎてもまだいろいろやれる余地は残されているともいいますけど。

その間に自分の価値観にそって、グリア細胞は動いてくれるともとれます。

自分にそった、自分の頭の良さを鍛えてくれるのだと言うこと。

 

さらに、グリア細胞が多いから頭がいいというわけでもないみたいです。

グリア細胞は私たちが良い悪いという生育環境の結果をうけて、その能力を伸ばしたり、とどめたりする。

もし、私はあることに対して興味をもっていればその能力は伸びて、そうではない能力はすたれてしまうということ。

だから、ある指針としてIQがあって、そのIQの価値判断に基づいてそれが良いものだとして、それが得意になればIQも伸びるのだと言うこと。

選択をする細胞でもあるようです。

グリア細胞から頭を「良く」するには

ただ、頭を良くする方法として、運動というのはあるみたいです。

身体の機能を整えるという意味です。

グリア細胞が私たちにとって良い働きをしてくれるように、私たちが精神的に健康であること。

そのことには運動がいいみたいで、身体の血のめぐりがよくなるといいますよね。

脳には血をうけつけないところがあるんですが、身体の細胞を運動によって動かすということ。

私のイメージなんですが、グリア細胞がゆっくりと反応するのに、その反応を進める要因の一つが体を動かすことなんじゃないかなと思います。

 

選択的な「良い悪い」を判断して動くのにも、身体全体を動かすことで、神経とは違う働き方をするグリア細胞の動きを整えるのではないかな、と。

 

グリア細胞という見方は画期的ですけど、今までの科学実験結果は結果としてある。

その結果の見方をグリア細胞も含めてみていくと言うのはおもしろいですよね。

哲学だと自由意志はあるのか、ないのか、という実験でこのグリア細胞の動きも含めて考えていくとおもしろそうだな、と思いました。

 

では、お聞きいただいてありがとうございました。

 

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